元日本代表の福西崇史氏は、試合時間(我々シニアでは50分間)を考えて、自分のマッチアップする選手を抑える必要があると説いています。そのためにも、最初の5分程度で相手の能力を把握しましょう。
試合開始から5~10分は個人の個人のプレースタイルの情報収集をしておこう。主にみるのはこの4つだ。
(1)利き足
ファーストタッチの「次のタッチ」を見ると、利き足がどちらかはわかる。左利きの選手だったら、ファーストタッチを右足で行ったとしても、ツータッチ目では左足に置く確率が高い。ほとんどのタッチを利き足で行うのか、それとも両足を均等に使うのか、中村俊輔のように利き足がメインだが、利き足でない足も使えるのかといったところも確認する。
(2)テクニック
ボールを受けたときにピタッとコントロールできるのか、あるいは背後からプレッシャーに来られてもターンできるのか。これによってプレッシャーの強さを調整する。テクニックのある選手に対しては、簡単に飛び込んでしまうとかわされて守備に穴を作ってしまうので気をつけたい。
(3)スピード
スピードがあるかどうか。ただし、サッカーには「2種類のスピード」がある。ボールを持っていないときのスピードと、持っているときのスピードだ。前者はスペースにボールが出たときのプレーで、後者はボールを持たせて仕掛けてきた時のプレーでわかる。FWやサイドアタッカーに関しては最重要要素ともいえる。
(4)球離れ
ボールを持ったときにシンプルにさばくタイプなのか、何回もタッチしてタメを作るタイプなのか。球離れのよい選手はボールを持ったとき、顔を上げてルックアップしている確率が高いので、スルーパスやサイドチェンジを警戒する。キープ力のある選手は前を向かせないようにピッタリとくっつく。
出典:ボランチ専門講座