元日本代表の福西崇史氏は、戦略的に試合を進めていくためにも、控えの選手や後方の選手(ボランチ、センターバック、ゴールキーパー)が、全体を俯瞰的に見渡し、以下のようなことを把握することが重要だと言っています。
(1)システム
まず全体のシステムをつかんでから、各ポジションをみていく。システムの噛み合わせによってマークのずれが起こるので気を付けよう。
たとえば、4-4-2のチームと3-5-2のチームが戦った場合、中盤の中央の人数が4-4-2の2人に対して、3-5-2が3人になるので、数的有利・不利が生まれやすい。(2)攻撃パターン
サイドから攻めてくるのか、クサビのパスを打ち込んでくるのか、裏にボールを蹴ってくるのか。チームとしてどのような戦い方を志向しているのかをつかんでおけば、ディフェンスしやすくなる。
ボールの配給役となる選手が誰かというのも見ておき、その選手にボールが入らないように守備をする。(3)守備のスタートライン
こちらがボールを持ったときに、相手が守備を始めるラインをみる。高い位置からプレッシャーをかけてくるのか、引いて守備ブロックを固めてくるのか。
ただし、相手が「立ち上がりの10~15分間は高い位置からプレッシャーをかけていこう」という作戦で臨んでくる場合もあるので、立ち上がり以降もチェックする。出典:ボランチ専門講座